【魚の締め方】釣師だから味わえる!おいしく魚をいただくための3つの方法

魚の締め方悩む釣師
美味しく魚を食べたい釣師
美味しく魚を食べたい釣師

よーし! いい魚が釣れたぞ~!
 今日はこの魚で一杯やるぞ-!

あれれ、新鮮なはずなのに、なぜか生臭い・・・。

こんな経験のある方に向けて書いた記事です。

わたしも昔、釣りたてのキスをビニール袋に入れて冷やしただけの状態で持ち帰り、とても生臭くて残念なことをした経験があります。

ちなみに釣りたてのキスをおいしく持ち帰る方法は
氷締め(氷でキンキンに冷やした海水に生きたまま投入)です。
キスなどの30cm未満の小型魚はこれで十分!

この記事は、30cm以上の中大型魚を対象

・せっかく釣った魚をおいしく食べたい人に向けて
・釣った魚の本当の味が知りたい人に向けて
・新鮮魚の締め方がわからない人に向けて

書いた記事です。

この記事で分かること

✅ そもそもなぜ「締める」ことが必要なのか
✅ 新鮮な魚を締める方法_具体的な手順
✅ 保存方法_自宅までの冷やし方
✅ 使用する小道具

この記事を書いたのは

50歳という年齢を契機に人生というものに真剣に向き合ったサラリーマン
残りの人生に焦りを感じ、朝3時に起きる生活を始めました。
家庭と釣りと農作業をこよなく愛し、今の生活、旬の恵みに感謝しながら頭の中は常にマネーを考えています。

【今の生活を大切に楽しみながら、悠々自適な生活を目指して、今やるべきこと】を、
考え実行することが人生のテーマ、少しずつでも小さな一歩を踏み出して、
【健康で豊かな人生設計】をここから考えていきたい。
老若男女問わず、価値観を共有できる友人募集中。

おいしく魚をいただくため、
釣りたての魚をキチンと処理するのは大切です!
基本は
脳天締め、血抜き、神経締め

脳天締め、血抜き、そして神経締めが見事に決まった63センチのヒラメ
(脳天から神経が飛び出ています)

なぜ、魚を「締める」ことが必要なのか 

美味しく魚を食べたい釣師
美味しく魚を食べたい釣師

そもそも、なぜ魚を「締める」ことが必要なの?

死後硬直を遅らせて、
魚のうまみ成分の減少を抑えるため に必要だから!

生きている魚には、ATP(アデノシン三リン酸)という生体エネルギーがあって、生きたまま冷やすだけだと、魚が暴れ、衰弱し、生体エネルギーがどんどん減少していくのです。

だから、「生体エネルギーに満ちた状態で即死させてやること」 が、

「鮮度を保つ」=「ATPの減少を遅らせること」 なのです。

そして、ATPは時間の経過とともにうまみ成分のIMP(イノシン酸)に変わっていきます。
これが「熟成」と呼ばれるものです。

こうして、釣り上げ直後の生体エネルギーに満ちた魚そのままを持ち帰るためには「魚を締める」という行為が必要なのです。

美味しい魚を味わう秘訣

・ 適切に「魚を締める」⇒ATP(生体エネルギー)に満たされた魚を持って帰る
・ 適切に「魚を仕立てる」⇒ATP(生体エネルギー)に満たされた魚を保管する
・ 適切に「魚を熟成する」⇒ATPがIMP(うまみ成分)に変わるのを待つ

釣った魚の魚種、時期、個体の大きさによって若干違いがありますよ!
これが「旬」と呼ばれるものですね!

魚を「締める」方法 

「魚を締める」_手順

① 脳天締め_魚の動きを止める、早く往生させてやる
② 血抜き(えら切り)_身に血が回るのを防いで、生臭さを消す
③ 神経締め_脳天締め後も活動している筋肉(身)に血が回るのを防ぐ

活魚の締め方
活魚の締め方

① 脳天締め

目の横のこめかみあたりを狙って鈎(カギ)を打ち込みます。
鈎はアイスピックのようなものです。

鈎の先端を回すようにして脳を破壊、命をいただくことに感謝して早く楽にさせてやります。

この時、目が見開き、口が ”パクッ” っと開けば、脳天締めが決まった証です。

タオルなどでしっかり固定するか、ゴム手袋などをしてケガのないように行います。

② えら切(血抜き)

血が身に回るのを防ぐために血抜きを行います。
これをしないと、身に赤みが残って、生臭いものになってしまうことがあります。

図の位置、えらぶたを開けて背骨の内側にナイフで切り込みを入れ、動脈を切断
すぐに海水に付けて血を抜きます。

血が凝固して抜けが悪くなりますので、えらぶたに指を差し込んで広げてやり、海水の中で振ってやる
とよく血が抜けます。
真っ赤なえらの血の気が引き、ピンク色になるまで血抜きしてやるのが理想です。

③ 神経締め

①と②が済んでもまだ筋肉は生きている状態で、突然動いたりすることがあります。
これはまだ神経が生きているからです。
っと、いうことは、身に血が回ることを意味します。

これを防止するために、神経を壊します。

鼻から神経棒を差し込んでやる方法もありますが、確実な方法は尾を切ってやる方法。

図のようにナイフで尾の背骨を皮一枚残して切断し、断面を露出させ、脊髄神経(青丸)からワイヤーなどを差し込んでゴシゴシして神経を壊してやります。

皮一枚残す理由は、
・さばくときに楽だから
・自宅に帰ってサイズ感を再確認するため
これ以外の特段の理由はありません。

魚が ” ビク、ビクッ ” っと、すればうまくできた証です。

わたしはワイヤーの代わりにこんな小道具を使っています↓

ちょっと、ご紹介

圧縮エアーの力で、神経を丸ごと抜き取ってしまう
神経締めの小道具【神経締めエアー】

赤丸が神経締めの小道具【神経締めエアー】
黄丸が【神経締めエアー】を使って脳天から飛び出したヒラメの神経
一発で神経締めが完了します。
(ヒラメの尾骨の裏側から切り込みをしています)

詳しくはこちら↓

魚を「締める」_その後の保存方法 

こうして適切に処理された魚はクーラーBOXの中へ投入ということになるのですが、その時の保存方法は2通り

氷締め(冷えた海水)にするか、単純に冷やすか・・・

氷締め(冷えた海水)

30cm未満の小型魚(アジ、キス、サヨリ等)の時と同様にしっかり冷えた海水の中に投入します。

具体的には海水そのままを氷にしておいて、現場で海水を入れればいいのです。

注意点は、
・真水にはつけないこと
 ⇒ 浸透圧により身に水が回り、水っぽくなってしまいます。
・長時間つけすぎないこと
 ⇒ 海水でも長時間つけすぎない方が良いです。納竿して片付ける時には海水を抜いてしまいましょう。

単純に冷やす

適切に締められた中大型魚は必ずしも氷締め(冷えた海水)でなくてもいいです。

この時の注意点は、身を直接氷に触れさせないこと
直接氷に身が接触すると、変色や氷焼けで食味が悪くなってしまいます。
・スノコを利用して氷と触れさせないようにする
・個体を新聞紙でくるみ、ビニール袋に入れる
など、工夫が必要です。

クーラーBOX

とても大切なことなのですが、それなりのクーラーBOXを持つことをお勧めします。
ホームセンターなどに売ってある低価格のクーラーBOXは「保冷」という性能面で劣るものが多いようです。
やっぱり帰り支度をするときに、氷が解けて残っていないようではよくないですからね。

わたしが使っているのがこれ↓

わたしの2馬力ボート釣行での場合、釣り上げ対象魚種のサイズからいってこれが最適!

やっぱりブランド力のあるメーカーのクーラーBOXの保冷能力は一味違います。

使用する小道具 

おいしく魚をいただくため、「魚を締める」ために使う小道具をまとめてみます。

脳天締めには、これ!⇒ダイワ_フィッシュピックライト

ハンドルの持ち味⇒良し!
保護カバーの取り外し取り付け⇒良し!
サビない⇒良し!
申し分なし!

えら切り(血抜き)には、これ!⇒ダイワ_フィールドナイフSL-78

程よい先端のサイズはえら切りには最適⇒良し!
刃の出し入れ操作性能、簡単!⇒良し!
持ち運びコンパクト、安全性⇒良し!

神経締めには、これ!⇒手製のこだわり【神経締めエアー】

ブシュっと一発で決まる「締めた感」は癖になりそう・・・。

まとめ 

いかがでしょうか。

美味しく魚を食べたい釣師
美味しく魚を食べたい釣師

でもさあ、
これ全部、完璧にやるのは手間だし、時間がかかりそう・・・。
釣果に影響しないかなあ・・・?

そのとおり!
まずは釣り上げること優先、時合を逃さないようにしましょう。

魚の締め方で味の違いが分かったら、
釣りの楽しみがまた一段と深いものになりますよ!

おしまい

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